劇団とは、共通の思いを持って演劇に取り組む集団ですが、各々は異なる背景や経験を持ち、さまざまな視点から物事を捉えています。なぜ彼らは、共通の目的のもとで一つの集団を成すことができるのでしょうか。今回の「劇団展示中」では、稽古風景や日々のやりとり、過去の作品を通じて、演劇という営みと、それを支える劇団という集団の一端をご覧いただけます。〈Potluck Theaterの場合の〉その一部をみなさんと共有できればと思っています。
詳細および在廊情報は、随時Potluck TheaterのHPやカレンダー、SNSにて追加・更新いたします。
展示物は日々変化いたしますので、ぜひ何度でも足をお運びください。
>>>Potluck Theater Website<<<<
【展示内容】
▶︎常時展示 「Ghost Light」
常時展示では、Potluck Theaterの劇空間がいつでもご覧いただけます。
稽古などをしていない時間は、ゴーストライトが常に灯されています。
【ゴーストライトとは? 劇場が空いていて真っ暗なときに、舞台上に通電したままにされる電灯のこと。】
過去作品で使用した舞台美術や小道具、また、稽古日誌や劇団の記録などを展示。稽古模様、過去作品などの映像も上映。
日々変化していく劇団の展示をお楽しみください。
タイミングによっては、Potluck Theaterの稽古や作業風景を見ることができます。
メンバー在廊のスケジュールは随時カレンダー、SNS等でお知らせいたします。
2025年4月26日(土)~7月20日(日)
・10:00〜18:00 〈休廊日 水曜日、5月24日(土)〉
・無料
▶︎公開クリエーション 「Potluck シアタースタジオ」
さまざまなテキスト(戯曲:ギリシャ悲劇から現代日本まで)を扱いながら、公開クリエーションを行います。演出家、島貴之による指導・解説を聞きながら、Potluck Theaerの演劇がどのようにして作られていくのかをご覧いただけます。
・毎週土曜日15時〜(1時間程度)
・無料
・予約不要
▶︎公開座談会 「Potluck Theater THE談会」
Potluck Theater のYouTubeチャンネルにて公開中の座談会を公開収録いたします。
ノーカットのトークを生でお楽しみいただけます。
質問やトークテーマも募集中。→✉️po10lucktheater@gmail.com〔件名:座談会お便り〕
※開催日時、出演ゲスト等は随時カレンダー、SNS等で情報をアップいたします。ご確認ください。
・無料
・予約不要
▶︎交歓会 「Potluck Theater Potluck Party」
劇団の語源であるPotluck Party。Potluck Theater Potluck Party〈略してPPP〉を、展示空間で開催。Drop the beat!
・開催予定日:
4月26日(土)18:30〜
5月31日(土)18:30〜
6月28日(土)18:30〜
7月19日(土)18:30〜
・入場無料/入退場自由(※1 drink order)
▶︎ヨガセッション 「Gallery yoga」
【 ヨガインストラクターでもある、Potluck Theaterの俳優、risakoによるオープンヨガセッション 】
・開催予定日:
4月27日(日)10:30〜11:30
5月6日(火)10:30〜11:30
6月1日(日)10:30〜11:30
7月6日(日)10:30〜11:30
・料金:2000円
・予約不要
・ギャラリーオープン:10時
※ヨガマットはレンタルがございますが、数に限りがございます。お持ちの方はご持参ください。
※4月27日は、セッション後、risakoインド記録のシェアリングをします。チャイとインドのお菓子付き。(ドネーション)
【Potluck Theater】

島貴之 Takayuki Shima
演出家/シアトル生まれ石川県出身。Potluck Theater代表。2013年、「紙風船」で利賀演劇人コンクールにて優秀演出家賞受賞。2016年、東京芸術祭アジア舞台芸術人材育成部門・国司佐川集荷共同制作ワークショップに演出家として将兵。2017年、アジア演出家フェスティバルで日本代表として「人形の家」を上演。2022年、劇団SCOT鈴木忠志氏より招聘され、富山県南砺市利賀芸術高原にて、「紙風船」を上演。2022年、金沢泉鏡花フェスティバル2022泉鏡花記念金沢戯曲大賞公園「水向茶碗〜あなたはここにいます〜」を演出。演劇ワークショップ等で講師を務めるなど演劇の裾野を広げる活動もしている。

梨瑳子 Risako
俳優/東京都生まれ埼玉県出身。NYに渡り、SUNY Rocked Community College Associates of Arts in Performing Arts Theatre 卒業。渡米後、マイズナーテクニックを学ぶ。2013年、ミュージカル”HAIRSPRAY”@The Rose Theater NYにTammy役で出演。2014年、東京に拠点を移し、舞台を中心に活動。東京のみにとどまらず、北九州、静岡、埼玉、富山、金沢など、地方公演や地方に滞在しての創作も精力的に行う。2021年、石川県金沢市に移住しPotluck Theaterの劇団員となる。俳優業に加えて劇団の制作面も担っている。また、RYT500を保持し、ヨガのインストラクターもしている。

時田光洋 Mitsuhiro Tokita
俳優/東京出身。イギリスでテアトル・ド・コンプリシテやサム・メンデスの舞台を見て感動し、舞台芸術の世界へ足を踏み入れる。Potluck Theaterの島貴之の多くの作品に出演。他にも蜷川幸雄、矢内原美邦、現代演劇の若手演出家からF・ブリオヴィユなど海外の演出家作品、シェイクスピア、ベケット、木下順二や清水邦夫の戯曲作品などに出演している。2012年まで万作の会で狂言に関わる。野村萬斎に師事。古典狂言や『まちがいの狂言』、『アテネのタイモン』などに出演。
金沢アートグミという場で演劇を作る人々が何をすべきか考えたとき、ヘソマガリな私はあえて公演を選びませんでした。この方針には、劇団員たちもすぐ納得してくれて、さすがに長く付き合ってきた仲間だなと感じました。私は劇作でもそうですが、白でも黒でもないその間に身を置き、そこで出会うものを大切にしています。
演劇には「残らない」という性質があります。どんなに素晴らしいパフォーマンスも、その瞬間が過ぎれば同じ形で再現することはできません。だからこそ観客も俳優もその瞬間に没頭できるのです。そして言うまでもなく、何も残らないというわけではありません。この「残らないけれど残る」という感覚こそが、演劇の本質を表しているのではないでしょうか。
この構造は演技にも見られます。戯曲の言葉は、たいてい観客の感情や議論を引き起こすために書かれたものですが、それだけでは単なる言葉に過ぎません。俳優は役柄を演じながらも、唯一無二の存在であり、今を生きる自分自身を捨てるわけではありません。観客の前に体をさらし、言葉と俳優が能動的な挑戦として交わる時、演技が生まれます。このとき、俳優は役柄でありつつ、同時に自分自身でもあるのです。このどちらか一方に偏らず、相反する要素が共鳴し合い、互いに影響を与えながらも、どちらも欠けることがないという状態、その微妙な均衡が、演劇の場を生みます。そして「過去」に書かれた言葉を生きる俳優の身体は「今」にあり、その声や身体が観客に届くことで、新しい感情や思索が生まれ、「未来」へとつながります。演劇とは、過去と現在を繋ぎ、未来に向かって新しい語りを紡ぐことなのです。
私たちが生きる時代は、戦争や社会の不安定さといった現実と直面していますが、多くの人々が「世界はすでに出来上がっていて、自分たちはその中でどう生きるかを考えればいい」と思い込んでしまっているかもしれません。また、世界と自分とは無関係だと思いがちで、悩みや感情が自分だけのものだと感じてしまうこともあるでしょう。しかし、演劇はそのような孤立を打破し、私たちが互いにどう繋がり、どう生きるべきかを考える場でもあります。そのような問いを突きつけるのが紀元前から行われてきた演劇の役割であり、使命でした。私は、選べるのなら、白でも黒でもない混沌の中で、答えのない問いを持ち続け、変化を求め続けようと思っています。私の演劇もこの世界も、今まさに作られているのです。
(PotluckTheater代表/演出家)島貴之