Porcelain Fever:現代作家と今の九谷
2012年7月28日(土)~8月31日(金)
10時~18時 水曜定休
キュレーター|ヴァレリージメニー
主催|金沢アートグミ 協力|株式会社北國銀行
金沢美術工芸大学修了後、卯辰山工芸工房で九谷の技法を学んだ米国クレムソン大学准教授、ヴァレリー・ジメニーの研究論文「Porcelain fever:”今の九谷”の陶芸家とその傾向」に沿って、現代九谷焼作家や上絵技法などを取り入れる作家9名を紹介します。
今、新しい世代の作家達の新鮮で個性的な感性が、伝統的な技法や材料と結びつき、現代日本・ポップカルチャー・伝統陶芸の統合体として、新しい「九谷焼」のパラダイムを構築しています。彼らのポストモダンな作品の持つ装飾性、物語性、その視覚イメージは、伝統から逸脱し、再び同時代の現代美術作家達と共通点を見いだせるようになっています。本展は、同時代を反映した今の九谷焼の作品群から陶芸やアートの立場を再解釈し、その行方を仰ぎ見る機会となるでしょう。
参加作家
|9名
赤地健、齋藤まゆ、高橋治希、田辺京子、戸出雅彦、羽場文彦、マスヤケイコ、見附正康、ヴァレリージメニー
関連イベント
レクチャー 九谷焼って?
知っているようで知らない、九谷焼の歴史・特徴から今の九谷に至るまでを振り返ります。
講師|森 仁史 もりひとし
8月26日(日)13時~14時 [参加無料]
対談 秋元雄史(金沢21世紀美術館館長) × ヴァレリージメニー(本展キュレーター)
7月28日|土| 18時~19時 参加無料 予約不要(当日先着順)
新しい世代の工芸作家の作品を、”現代日本・ポップカルチャー・伝統工芸の統合体”と見なし、秋元雄史は「工芸未来派」を、ヴァレリージメニーは「Porcelain Fever」をキュレーションしました。同時代を反映した表現として、今後”工芸”はどのような未来を進むのでしょうか。本対談では、工芸とアートの共通項を手がかりに、その未来を探ります。
オープニングレセプション
7月28日|土| 19時 参加無料
作家略歴
赤地健 AKAJI Ken
1938年 | 金沢市生まれ |
1954年 | 綿 草甫(九谷焼上絵師)に師事 |
1962年 | 九谷焼商工業協同組合梅萼窯 入社 |
1965年 | 独立 |
齋藤まゆ SAITO Mayu
1971年 | 東京都生まれ |
1993年 | 東京家政大学 卒業 |
1999年 | 石川県立九谷焼技術研修所 卒業 |
2008年 | 金沢卯辰山工芸工房 修了 |
主なグループ展・賞歴
1999年 | 世界・金沢工芸コンペティション 入選(石川) |
2006年 | 第5回出石磁器トリエンナーレ 入選(兵庫) |
2008年 | 卯辰山工芸工房修了作品展 工房賞(石川) 第37回欧美国際公募「スペイン美術賞」展 入選 神戸ビエンナーレ2009 現代陶芸コンペティション入選(兵庫) |
2011年 | 石川・茨城交流展(笠間工芸の丘クラフトギャラリー・茨城) |
高橋治希 TAKAHASHI Haruki
1971年 | 金沢市生まれ |
1997年 | 東京芸術大学大学院美術研究科壁画専攻 修了 |
個展
2009年 | 高橋治希展(INAXギャラリー・東京) |
2011年 | 高橋治希展(金沢アートグミギャラリー・金沢) |
グループ展
2010年 | 東京アートフェア(S+des ギャラリー) 瀬戸内国際芸術祭(男木島・香川) 高野山カフェ(東湯・金沢) |
2011年 | 大舩真言・高橋治希展(京都芸術センター・京都) |
田辺京子 TANABE Kyoko
1969年 | 金沢市生まれ 酉年 山羊座 |
1991年 | 北陸大学外国語学部英米語学科 卒業 |
1991~1994年 | (株)ミキハウス勤務 |
1998年 | 石川県立九谷焼技術研修所 卒業 |
2001年 | 金沢卯辰山工芸工房 修了 |
2001年~ | ひとりでがんばる。 |
戸出雅彦 TOIDE Masahiko
1964年 | 金沢市生まれ |
1988年 | 金沢美術工芸大学産業美術学科工芸デザイン専攻 卒業 |
1989~2005年 | 金沢卯辰山工芸工房 陶芸専門員 |
1996年~ | 石川県立工業高校工芸科非常勤講師 |
2007~2010年 | 金沢市民芸術村アート工房ディレクター |
2007年~ | 金沢美術工芸大学工芸科非常勤講師 |
羽場文彦 HABA Fumihiko
1971年 | 金沢市生まれ |
1988年 | 金沢美術工芸大学大学院美術工芸研究科産業デザイン専攻 修了 |
主な個展
2005年 | 個展(フタバ画廊・東京) |
2006年~ | 個展(フタバ画廊・東京) |
2009年 | 個展「記憶のかけら」(トキ・アートスペース・東京) |
2010年 | 個展「存在と痕跡」(トキ・アートスペース・東京) |
2011年 | 個展「収集された形体」(トキ・アートスペース ・東京) 個展「記憶された風景〈箱〉」(GALERIE SOL・東京) |
マスヤケイコ MASUYA Keiko
1980年 | 石川県生まれ |
2002年 | 大阪美術専門学校芸術研究科工芸専攻 修了 |
2005年 | 大阪芸術大学工芸学科陶芸コース 卒業 |
2009年より能登半島に拠点を置き制作活動中 |
見附正康 MITSUKE Masayasu
1975年 | 加賀市片山津生まれ |
1997年 | 石川県立九谷焼技術研修所 卒業 |
1997年 | 福島武山氏に師事(07年工房を構え独立) |
2006年 | 経済産業大臣指定伝統工芸士に認定 |
主なグループ展・賞歴
2010年 | 金沢・世界工芸トリエンナーレ REVALUE NIPPON PROJECT(nendo 佐藤オオキ氏とコラボレーション) |
2011年 | 石川の伝統工芸展/日本陶芸展 入選 REVALUE NIPPON PROJECTー中田英寿、現代陶芸と出会うー(茨城県陶芸美術館・茨城) |
2012年 | 世良公則feat.新世代陶芸家展(日本橋三越美術画廊・東京) 世良公則feat.新世代陶芸家展(JR大阪三越伊勢丹美術画廊・大阪) |
ヴァレリージメニー Valerie Zimany
1995年 | フィラデルフィア美術大学美術教育専攻 卒業 |
2002年 | 金沢美術工芸大学大学院美術工芸研究科工芸専攻 修了 |
2005年 | 金沢卯辰山工芸工房 修了 |
2010年 | クレムソン大学 准教授 |
主な個展・グループ展
2009年 | 第5回 京畿道 世界陶磁ビエンナーレ (利川世界陶磁センター、広州朝鮮官窯博物館、驪州世界生活陶磁館) |
2011年 | 第9回国際陶芸コンペ美濃 (美濃現代陶芸美術館・岐阜) |
2013年 | 個展 NCECA 全米国陶芸教育委員会 (テキサス州・ヒューストン市) |
キュレーター活動
2011年 | 二人展「Episodic」 (サルトクリークアートセンター・フロリダ州・アメリカ) |
2012年 | 「Method Multiple」NCECA (全米国陶芸教育議会)共同企画展(C. Emerson Fine Arts・フロリダ州・アメリカ) 「To Wander Out of Place: Artists and Asia」NCECA (全米国陶芸教育議会)共同企画展(ワシントン州・アメリカ) |